2026-09-11
神話をかたちに
古淡の館内には、アーティスト・下向惠子さんによる、神話をテーマとした作品がいくつか展示されています。
下向さんは、日本各地や世界の都市で個展を開催され、「MYTHOS」シリーズでは、『古事記』に登場する神々を、生命や自然のような大きなエネルギーの営みとして感じ取り、作品に表現されています。
その中で、古淡のために制作していただいたのが、玄関に飾られている一枚です。
古淡に入って最初に目にする場所でもあることから、制作にあたっては、淡路島の国生み神話、そして伊弉諾尊と伊弉冉尊、二柱の神を象徴するような作品をお願いしました。
いくつかご提案をいただき、その中から選んだのが現在の作品です。
二柱の神をイメージして制作されたものですが、出来上がった作品を見ていると、どこか東洋思想の「太極図」にも通じる印象があります。
陰と陽という異なるものが、ひとつの中で調和している姿です。
古淡という空間にも、陰陽五行説をもとに、方位や間取り、仕様、素材に至るまで、その考え方が取り入れられています。
もちろん、この作品を太極図のようにしてほしいとお願いしたわけではありません。
それでも、国生み神話をもとに生まれた作品と、古淡の空間づくりに取り入れた考え方が、結果としてどこか重なったことを興味深く感じました。
古淡をつくる過程では、こうした偶然の重なりがほかにもありました。
最初にコンセプトを明確にしておくことで、一つひとつを意図して合わせなくても、自然と全体につながりが生まれていく。
この作品も、そうした古淡の成り立ちを感じさせる一枚になっています。
お越しの際には、ぜひ少し足を止めてご覧ください。
二柱の神として見るのか、陰と陽を感じるのか。
見る人それぞれに、自由に感じていただければと思います。
下向惠子オフィシャルサイト
https://shimomukaikeiko.com/


