2026-06-02
伊勢のお木曳
先日、伊勢神宮の式年遷宮に関わる「お木曳(おきひき)」に参加してきました。
式年遷宮とは、20年に一度、社殿を新たに建て替え、御神体を新しい社殿へお遷しする神事です。
1300年以上にわたり繰り返されてきたこの営みは、単に建物を新しくするためのものではありません。
技術や作法、祈りの心を次の世代へ受け継いでいくための、日本を代表する伝統でもあります。
お木曳は、その遷宮で使用される御用材を、人々の手で曳いて奉納する行事です。
私が参加したのは外宮のお木曳でしたが、沿道には多くの人が集まり、木を曳く掛け声が響き渡っていました。
そこには特別な高揚感がありながらも、どこか懐かしく、静かな空気が流れていました。
一人ひとりの力は小さくても、多くの人の想いが重なることで、大きな営みが受け継がれていく。
その姿は、地域の祭りや伝統行事にも通じるものがあるように感じます。
伊勢神宮の式年遷宮は、「古いものを守る」のではなく、「新しくしながら受け継ぐ」文化とも言われます。
形は変わっても、本質は受け継がれていく。
それは、私たちの暮らしや人生にも通じる考え方かもしれません。
国生み神話が息づく淡路島にもまた、古くから受け継がれてきた祈りや物語があります。
古淡を訪れた際には、ぜひ神社や史跡を巡りながら、目には見えない時間の積み重なりにも思いを馳せてみてください。
何百年、何千年という時を超えて受け継がれてきたものに触れると、自分自身もまた、その流れの中に生かされていることに気づかされるような気がします。


